ハルーミ

ハルーミ
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    ハルーミ(Halloumi)は、キプロス島を原産とする山羊乳・羊乳を使ったセミハードタイプのチーズです。日本ではハロウミ、ハルミとも表記されます。
    伝統的には山羊乳と羊乳を混合して作られますが、需要の拡大に伴い現代では牛乳を加えたものも広く流通しています。レンネットを使って固め、乳酸菌は使いません。

    歴史は非常に古く、東ローマ帝国時代(395〜1111年頃)にキプロスで初めて作られたとされており、その後中東一帯に広まっていきました。キプロスの国民的チーズとして長く愛され、現在もキプロスを代表する食文化のひとつです。
    アメリカでは1990年代からキプロスの製品として保護されていますが、EU内での原産地名称保護は牛乳の使用割合をめぐる議論が長年続いており、認定の経緯が複雑だった歴史があります。

    外見は白く、モッツァレラに似た層構造を持ちます。塩水(ブライン)に浸して保存されており、冷凍すると最大1年保存可能です。伝統的にミントの葉が防腐剤として使われており、現在も多くの製品にミントの葉片があしらわれています。

    ハルーミ最大の特徴は「融点が高く、加熱しても溶けない」という性質です。これはチーズを型に入れる前に一度加熱する工程によるもので、この性質がグリルやフライに適したチーズとして世界中で人気を集める理由になっています。

    加熱しても溶けないチーズという特異性

    一般的なチーズは加熱するとすぐに溶け出してとろけますが、ハルーミは強火で焼いても形を保ったまま表面だけがきれいな焼き色になるという、チーズとしては珍しい性質を持っています。
    これは製造過程でカードを一度加熱処理することで乳タンパクの構造が変化し、通常よりも高い温度でないと溶けなくなるためです。同様の性質を持つチーズとしてインドのパニールや南米のケソ・ブランコなどがありますが、ハルーミはその中でも特にグリルや焼き料理に特化した存在として世界的な認知度を持っています。

    また焼くと噛むとキュッキュッと音が鳴るような独特の食感があることも特徴のひとつです。この食感は新鮮なハルーミほど顕著で、ブラインに漬けて長期保存したものはより乾燥して塩気が強まり、食感も変化します。

    ハルーミの写真

    ジュピター 長岡店で購入、2015年3月当時200gで税込1,870円でした。

    味と食べ方(ペアリング)

    味わいはしっかりとした塩気と、羊乳・山羊乳由来のほのかなコクとミルキーさが特徴です。生(非加熱)の状態では弾力のある噛みごたえとフレッシュな乳の風味があり、加熱するとさらに引き締まった食感になり、表面の焼き目から香ばしさが加わります。ミントの香りがほのかに残るものも多く、全体として地中海らしい清涼感のある風味です。

    最も人気の食べ方はグリルまたはフライです。フライパンやグリルで強火で両面を焼くだけで、きれいなゴールドの焼き色がつき、外はカリッと中はもちっとした食感になります。そのまま食べても塩気だけで十分おいしく、レモン汁をかけるのもシンプルながら定番の食べ方です。

    キプロス伝統の食べ方として、夏にスイカと合わせる組み合わせがあります。チーズの塩気とスイカの甘みと水分が驚くほどよく合い、地中海の夏のおつまみとして現地では親しまれています。
    サラダのトッピングとしても使いやすく、グリルしたハルーミをトマト・キュウリ・オリーブとともに盛り付けるだけで地中海スタイルのサラダが完成します。燻製豚肉やソーセージと合わせた「ハルーミ&ラウンツァ」もキプロスの郷土料理として知られています。

    ワインとの相性では、辛口の白ワインやロゼが地中海らしく合わせやすいです。ギリシャやキプロスの白ワイン(アシルティコなど)との組み合わせは産地が共鳴する自然なペアリングです。ビールとも合わせやすく、特に軽めのラガーや小麦ビールがさっぱりとした後味でよく合います。

    購入店

    • ジュピター 長岡店(2015年3月)
    分類
    🧀セミハードチーズ🧀ナチュラルチーズ🇨🇾キプロス🐐山羊(ヤギ)