カチョ・ディ・ボスコ

カチョ・ディ・ボスコ
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    カチョ・ディ・ボスコ(Cacio di Bosco)は、イタリア・トスカーナ州で作られる羊乳製(または羊乳と牛乳の混合)のセミハードチーズ「ペコリーノトスカーノ」に、黒トリュフ(Tuber melanosporum)を混ぜ込んだトリュフチーズです。「Cacio(カチョ)」はイタリア語でチーズ、「Bosco(ボスコ)」は森を意味し、森のトリュフをまとったチーズというイメージがそのまま名前になっています。
    「カチョ・ディ・ボスコ・アル・タルトゥーフォ(Cacio di Bosco al Tartufo)」として販売されることも多く、タルトゥーフォはイタリア語でトリュフのことです。

    主な生産者のひとつがイル・フォルテート(Il Forteto)社です。フィレンツェから北へ約30kmのムジェッロ渓谷に位置する農場で、1980年代初頭に仲間たちが共同で設立した協同農場です。650エーカーの丘陵地に広がる農場はビオ・オーガニックの原則に基づいて運営されており、チーズと牛肉の生産でトスカーナを代表する存在になっています。トスカーナのDOP認定ペコリーノ全体の20%以上をこの農場が占めるとされています。

    トリュフとペコリーノトスカーノの組み合わせについて

    カチョ・ディ・ボスコに使われるのは黒トリュフ(Tuber melanosporum)で、白トリュフ(Tuber magnatum)はチーズへの混入には向きません。白トリュフの繊細な香りは非常に揮発性が高く、熟成・加熱の過程でほぼ消えてしまうためです。一方、黒トリュフは香りと風味が加熱や熟成にも耐えやすく、チーズとの相性に優れています。
    長期熟成によりペコリーノトスカーノのナッツのような甘みとコクが凝縮され、そこにトリュフの土と森のような力強い香りが重なります。2つの個性が強い素材が互いを引き立て合い、単なるトリュフ風味のチーズを超えたバランスを生み出しているのがこのチーズの特徴です。

    カチョ・ディ・ボスコの写真

    2014年10月にチーズオンザテーブル 大丸東京店で購入。
    100gあたり税込1,400円で内容量101gなので1,414円(税込1,527円)でした。

    味と食べ方(ペアリング)

    生地はやや粒感のある崩れやすい(フリアブル)質感で、断面にはトリュフの黒い欠片が散りばめられています。口に入れると、ペコリーノトスカーノの甘くナッツのようなコクとわずかな酸みが広がり、そこに黒トリュフのアーシーで力強い香りが重なります。バターのような旨みが余韻として長く続く、贅沢な風味です。

    そのままスライスしてシンプルに食べるだけで十分楽しめますが、はちみつとの組み合わせがトリュフチーズの定番で、風味の対比が美しく調和します。生ハムやフィノッキオーナ(フェンネル入りサラミ)と合わせたチャルキュトリーボードにも映えます。
    削りかけての使い方は特に優秀で、パスタ・リゾット・ピザに羽毛のように削ると繊細なトリュフの香りが料理全体に広がります。パンプキン料理やきのこ料理との相性もよく、カチョ・ディ・ボスコを削ることで一気に深みが出ます。

    ワインとの相性は、トリュフの力強い個性に負けないバローロやバルベーラ・ダルバなどのピエモンテ系赤ワイン、あるいはトスカーナのサンジョヴェーゼ系赤ワインがよく合います。シャルドネなど樽の効いた白ワインとも合わせやすいです。

    購入店

    • チーズオンザテーブル 大丸東京店(2014年10月)
    分類
    🧀セミハードチーズ🧀ナチュラルチーズ🇮🇹イタリア🐑